サンフランシスコで開催された航空ショーに子どもたちと一緒に行ってきました。
有名なアメリカ海軍のアクロバット飛行チーム「Blue Angels(ブルーエンジェルス)」のショーを間近で見ることが出来て、大人も子供の大興奮!
当日はベイエリアらしい真っ青な晴天。
サンフランシスコのランドマーク、ゴールデンゲートブリッジを背景にベイエリアの青空を飛び回る飛行機の姿は感動モノでした。
ということで、San Francisco Fleet Weekのメインイベント「Air Show(航空ショー)」へ出かけたレポートを写真付きでお送りします。
サンフランシスコの航空ショーって何??
この航空ショーは毎年10月にサンフランシスコで開催される「San Francisco Fleet Week」の一環です。
Fleet Weekとはアメリカ海軍(US Navy)、アメリカ海兵隊(United States Marine Corps)、そしてアメリカ湾岸警備隊(United States Coast Guard)など、海で活躍する軍人・公務員の活動を称えるイベント。
全米各地で開催されていますが、サンフランシスコでは毎年10月の1週目に開催されます。
Fleet Weekの期間中はいろんなイベントが毎日開催されいますが、週末の金曜日・土曜日・日曜日に開かれる航空ショーがメインイベントです。
航空ショーには民間の曲芸飛行チームとユナイテッド航空の旅客機、そしてアメリカ海軍のアクロバット飛行チーム「Blue Angels(ブルーエンジェルス)」が参加します。
このなかで、みんなが楽しみにしているメイン中のメインがアメリカ海軍ブルーエンジェルスです。
海軍で使用されている本物の戦闘機「F/A-18」を使ったアクロバット飛行を披露してくれます。
アメリカ軍には他に空軍所属のアクロバット飛行チーム「サンダーバーズ」があって、海軍のブルーエンジェルスと空軍のサンダーバーズはライバル関係にあるそうです。
日本の航空自衛隊にも「ブルーインパルス」という愛称のアクロバット飛行チームがあります。
名前が似ているから、日本のブルーインパルスはアメリカのブルーエンジェルスを参考にしたのかな?と思いがちですが、日本のブルーインパルス創設には空軍のサンダーバーズが深くかかわっています。
1955年にはMSA協定によって、航空自衛隊はアメリカからジェット戦闘機のF-86Fセイバーの供与を受けることになった。これに対応し、パイロットの一部は教官課程に進むためにアメリカに留学することになった。この時に日本のパイロットが留学していたのがアメリカ空軍のネリス空軍基地で、留学生のうちの1人のパイロットは、基地で見たサンダーバーズのアクロバット飛行演技に深く感銘を受けた。また、アクロバット飛行チームのメンバーになることが、戦闘機パイロットにとっては大変な栄誉であることも目の当たりにした。
サンフランシスコ航空ショーを見るのにおすすめの場所
サンフランシスコ航空ショーはサンフランシスコ市の北側にある海岸沿いで開催されます。
海の上を飛びながらアクロバット飛行を披露するわけです。(公式サイトより画像を拝借)
上の画像にあるとおり、このショーを観覧するには市内北の海沿いならほぼどこからでも見ることが出来ます。もちろん無料です。
一応観覧メイン会場はSan Francisco Maritime National Historical Parkとなっていて、ここには有料のボックス席が用意されています。
日本の花火大会みたいな感じですね。近くに行けばどこからでも見えるけど、ゆっくり座ってみたかったら有料席があるって。
サンフランシスコ航空ショーには毎年100万人の人出があるそうですが、多くの人はフィッシャーマンズワーフ(Fisherman’s Wharf)と呼ばれる一帯でショーを見るのではないでしょうか?
私たち家族も当初はフィッシャーマンズワーフ付近のどこかで見ようと思っていましたが、あの辺りはもともと駐車場が少ない(あってもバカ高い)、人が多すぎるという懸念がありました。
小さい子供が二人もいるのに公共交通機関を使っていくのはちょっと大変そうだし、人が多すぎるのも嫌だなあ。
そう思っていろいろ情報を探していると、どうやら子連れにおすすめの観覧場所があるみたいでした。
それがゴールデンゲートブリッジ近くの「Crissy Field」です。
ショーのメインとなる場所からちょっと離れていますが、サンフランシスコ航空ショー見学にCrissy Fieldはがおすすめな理由は以下の3点です。
・駐車場がタダ
・メイン会場に比べるとあまり混んでいない
・Blue Angelsが真上を通る!
さらにCrissy Fieldにはカフェテリアやトイレもあり、まさに家族連れにピッタリ!
ということで私たち家族はCrissy Fieldにて航空ショーを見ることにしました。
サンフランシスコ航空ショーに感動!
航空ショーは毎年金曜日、土曜日、日曜日の12時から16時まで開催されていますが(木曜日も練習飛行を見ることが出来るみたいです)、私たちが観に行ったのは最終の日曜日でした。
メインのブルーエンジェルスが登場するのは毎日午後三時からですが、市内の混雑と駐車場の空きが心配だったので、航空ショー開始12時のちょっと前に到着するように家を出ました。
12時からショーを見始めたら、ブルーエンジェルスが登場する前に子どもたちが飽きてしまうかも!
という心配があったので、息子のテンションを上げるためにも道中でブルーエンジェルスの飛行機おもちゃを買い、娘にはおもちゃ屋さんで気に入って遊んでいたビー玉を買っていざCrissy Fieldへ。
(ブルーエンジェルスのおもちゃで遊ぶ息子)
ベイエリア南側からCrissy Fieldに行くにはI280から19th Aveを通って101に乗るルートが一番早いと思いますが、11時過ぎの時点で道中は全く混雑していませんでした。
とはいえ、会場近くのCrissy Fieldにいくと、すでに芝生に陣取っている多数の観客が!
(芝生にテントを張って航空ショーを観覧する人たち)
Crissy Fieldの駐車場も11時30分の時点でほとんど空いていませんでしたが、ぐるぐる回っていたら運よくちょうど出ていく車があったので、そこに止めることが出来ました。
私が車を停めたあとにもあとからどんどん車が押し寄せてきていたので、確実に駐車したいなら11時くらいには会場に着いていたほうがいいかも。
駐車場を見つけるのには苦労しましたが、Crissy Fieldは広いのでまだまだ芝生ゾーンにかなりの余裕がありました。
人も多かったですが、ごった返しているという感じでもなく、子連れでも余裕で観戦できる感じです。
私たち家族は比較的空いていた芝生ゾーンにテントを設置してショーを見ることにしました。
航空ショーは12時開始で、最初のほうはプロペラ式の小型飛行機が急旋回や急降下、宙返りきりもみ飛行を披露してくれます。
Crissy Fieldはアクロバットを披露している場所からちょっと遠いのであまり迫力はありませんが、肉眼でも何をしているかはわかります。
またプロペラ機の「ブーン」という音も聞こえて、そこそこ楽しめるといった感じ。
望遠レンズ付きのカメラを持っていればそれなりの写真も撮れると思います。
観客も双眼鏡を持った人がたくさんいました。
スマホカメラで拡大なしだとこんな感じ。
(プロペラ機のきりもみ飛行)
煙の跡がきりもみ降下したことを物語っています。
スマホカメラだとしょぼすぎてよくわかりませんが、肉眼だともう少しはっきりと見えます。
サンフランシスコ航空ショーは民間のアクロバット飛行チームが複数参加していますが、ユナイテッド航空もスポンサー企業として協賛しています。
ということで、なんとユナイテッドの旅客機B777も会場にやってきます。
(ユナイテッド航空B777機)
旅客機はさすがにアクロバット飛行をすることはありませんが、乗客が乗っている時には決してしないであろう急上昇や急旋回を披露してくれます。
普段この空域を旅客機が飛ぶことはないので、若干の物珍しさはありました。
旅客機好きな人はゴールデンゲートブリッジを背景に、いい写真が撮れるんじゃないかな?
サンフランシスコ航空ショーは、かつてはユナイテッドが所有するB747ジャンボジェットが飛来したそうですが、現在は旅客用B747はすべて引退してしまっています。
ということで、数年前から中型機のB777が使用されているそうです。今後はもっと小さいB787になるのかな?
ジャンボ観たかったなぁ。
ユナイテッドが帰った後は、またプロペラ機によるアクロバット飛行です。
相変わらず遠くてちょっとしょぼい。
若干子どもたちも飽きてきましたかなーと思い始めた1時半頃、ジェット機を使用した民間のアクロバット飛行チーム「Patriots Jet Team」のショーが始まりました。
6機によるきれいな編隊飛行で、赤や青といった色のついた煙を吐き出しながら会場にやってきます。
(Patriots Jet Teamのジェット機が真上を通過)
聞いていた通り、Crissy Fieldの真上を通るので迫力満点!
Patriots Jet Teamの使用機はジェット機なので、これまで見ていたプロペラ機とはスピードもエンジン音も迫力も全然違う!
子どもたちも興奮気味に空を見上げています。
煙を吐き出しながら急上昇、急旋回、そして下から見てるとぶつかるんじゃないか!と思うくらい近距離での編隊飛行は圧巻。
(6機による編隊飛行。ボディーが黒いのでカラスみたいです。)
相変わらずメイン会場からは遠いので、アクロバット飛行は遠方で行われますが、ぐるっと旋回して何度もCrissy Field近くを飛行するので全体としては十分楽しめました。
Patriots Jet Teamは合計で30分くらい飛んでいたと思います。
ジェット機の演技が終わった後は、またしてもプロペラ機の曲芸飛行が始まります。
子どもたちは完全にプロペラ機への興味を失っています...。
そして2時半くらいにユナイテッドのB777が再び登場。
(ゴールデンゲートブリッジ上を飛ぶ旅客機姿は珍しい)
ショーを盛り上げるために会場をぐるっと回りますが、正直さっきも見たし...という感じです。
この時間帯は「早くブルーエンジェルスの演技始まってくれ!」と祈るような思いで子供たちの相手をしていました。
なんとか時間をつぶしながら時間は午後三時。
いよいよブルーエンジェルスの登場です。
三時になると会場の空気が変わります。
観客がソワソワし始めるのです。
ブルーエンジェルスが来る!
という気持ちが高まり、大人も子供も空を見上げてキョロキョロしています。
中には航空無線を傍受しているマニアなオジサンまでいました(笑)
そしてついに3時ちょっとすぎ、遠くのほうから轟音が聞こえてきます。
いよいよブルーエンジェルスの登場です。
(よく見ると5機が重なるようにして飛んでいる!)
6機の編隊を組んで会場に入ってきますが、今までの飛行機とは音が全然違う!
そしてスピードも全く違う!
ごぉぉぉぉぉーという爆音を鳴らしながら近づいてきて、一瞬で目の前を通り過ぎてしまいます。
それにしても戦闘機、はやっ!!
Patriots Jet Teamのジェットも早かったですが、それよりも倍くらい早い。
そしてこの音!!
体の中に響くような爆音で、あまりの音に泣いている子供もいます。
うちの子どもたちは全く問題ありませんでしたが。
さらにブルーエンジェルスが使用している機体。
カッコいい―!!
F/A-18と呼ばれる戦闘機で、アメリカ海軍でショー以外にも実際に使用されているほか、オーストラリア空軍、カナダ空軍、マレーシア空軍なども採用しているそうです。
Crissy Fieldでは聞いていた通りに真上を通過するため、両翼の下に書かれた「US Navy」の文字もはっきり見ることが出来ました。
写真はスマホしかなかったのでシャッタースピードが遅すぎて、しょぼいものしか撮れませんでした。
(ゴールデンゲートブリッジを背景にブルーエンジェルス)
でも肉眼で見ると迫力満点です!
会場には本格的なカメラを持っていた人もたくさんいたので、写真が好きな人はゴールデンゲートブリッジを背景にしたブルーエンジェルスという絶好の構図で写真が撮れると思います。
ブルーエンジェルスがショーを行っていたのは40分くらいだったと思いますが、何度も何度も旋回して会場に飛来する戦闘機はカッコ良すぎて夢のような時間でした。
子どもたち、とくに息子も戦闘機のカッコよさに魅了されていました!
サンフランシスコ航空ショーまとめと反省点
ネット情報を頼りにCrissy Fieldで航空ショーを観覧しましたが、行ってよかったです!
また来年も行きたい!と心から思えるイベントでした。
注意点としてはCrissy Fieldは曲芸飛行を披露してくれる会場からはちょっと遠いので、双眼鏡や望遠レンズ付きのカメラを持って行ったほうがよりショーを楽しめます。
肉眼ではけっこうはっきりと曲芸飛行が見えますが、写真を撮りたい人は高性能カメラが必須です。
スマホだとしょぼい写真しか撮れません。
ブルーエンジェルスはCrissy Fieldの真上を何度が通過しますが、スピードが速すぎて、常にカメラを起動したまま連射モードを使う方法じゃないと、「あっ、カッコイイ!」と思ったらもう目の前から消えています。
その他の反省点としては帰宅時です。
最初に書いたとおり、会場に向かうまではほとんど混雑もなく、スムーズに到着できたのですが、帰りはそうはいきません。
ショーが終わったら一斉にみな帰宅するので、帰路は激混みでした。
普段は1時間弱で帰れるところ、なんと2時間半かかりました!
とはいえメインのブルーエンジェルスは演技順で最後の3時から登場するので、先に帰るというわけにもいきません。
帰りの渋滞に巻き込まれたくない人は、妥協点としてブルーエンジェルスの姿を10分くらい見たら帰路に就くと、ちょっとはマシなのでは?と思います。
また、小さな子連れで行くとブルーエンジェルス登場までに飽きてしまうかもしれません。
おもちゃやDVDなど、暇をつぶせるものを持って行ったほうが無難だと思います。
また戦闘機の爆音はものすごいので、子供用の音消しヘッドホンを持って行ったほうがいいかもしれません。