研究者になりたい女性は絶対に今すぐアメリカ大学院へ行け!私が女性に大学院留学をお勧めする理由


アメリカ理系大学院でPhDを取った私が、アメリカ大学院留学をおすすめしたい人、第一位は女性です。

特に研究者になりたい理系の女性は絶対にアメリカに来たほうがいいです。

もし「女だけど博士課程に進学するかどうか迷ってる」という学部生・修士課程の学生がいたら、日本の大学院なんてとっとと諦めて、アメリカの大学院に行きましょう。

そしてそのままアメリカに残って研究しましょう。

優秀な女性はアメリカのほうがはるかに成功できる可能性が高いと断言できます。

控えめに言って、日本人女性が日本でPhD(博士号)を取るメリットはゼロです。

女性が日本で研究するのはデメリットしかありません。

大事なのでもう一度言います。

将来研究者になりたい女性は、アメリカの大学院に進学しましょう。

そしてそのままアメリカで研究者としてやっていきましょう。

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日本の女性研究者はめちゃくちゃ少ない

なぜ女性研究者は日本にいてはダメになるか?

理由は単純。

日本のアカデミアの世界は、圧倒的な男の世界だからです。

せっかく研究者として優秀でも、日本の社会システムのせいで成功できない可能性が高いです。

もちろん、日本で活躍する女性研究者がいることは知っています。

でもそいういうスーパー女性研究者はかなり稀です。

日本の女性研究者の割合は先進諸国中で最低レベル。

理系分野の女性研究者割合はアメリカの足元にも及びません。

特に、日本で※PI(principal investigatorの略。独立して研究を行う研究室主催者のこと)として活躍している女性は激レアなのではないでしょうか?

内閣府男女共同参画局の資料によると、女性研究者の割合の国際比較は以下のようになっています。


内閣府男女共同参画局

アメリカは女性研究者割合が30%以上なのに対し、日本はわずか14%です。

この数値は文系・理系すべての研究者を含み、さらに企業・大学の研究者も含んでいます。

理系アカデミア、らさらに女性PIに限定して統計を取ったらもっと差が開くと思います。

私は10年間アメリカの生命科学分野研究に携わってきましたが、この分野では実感として女性割合はもっと高いです。



アメリカの大学にはどのくらい女性PIがいるのか?

アメリカの大学ではAssistant Professor(助教)、Associate Professor(准教授)、Professor(教授)すべてPIです。

全員自分の研究室を持っていて、肩書の違いは職位の違いでしかありません。

一方、日本の多くの大学ではProfessor(教授)以外はPIではありません。

助教、准教授は教授が率いる研究室のグループリーダーといった感じです。

では、実際にアメリカの大学にはどれくらい女性PIがいるのでしょうか?

アメリカの有名大学と日本の有名大学で比べてみました。

東京大学医学部とハーバード大学医学部


東京大学医学部・医学研究科で研究室や講座を主宰していると思われる教員の中から、女性の割合を算出してみました。

すると、東京大学医学部・医学研究科の女性PI割合は約9%でした。

東大医学部には200人以上PIがいますが、わずか※20人弱しか女性がいません。
※名前から男女を推測しましたが、どちらかはっきりわからない方は除外してあります。

たぶん准教授、助教あたりだと、もう少し女性の人数は多くなるんじゃないでしょうか?

でも先ほど書きましたが、日本では教授以外PIではありません。

一方アメリカの有名大学、ハーバード大学医学部(Harvard Medical School)の女性PI割合は、

・Professor 20%
・Associate Professor 31%
・Assistant Professor 44%

となっています。

このデータはHarvard Medical Schoolのホームページで公開されています。

Harvardの女性PIは、東大とは比べ物にならないくらい多いことが分かります。

京都大学医学部とスタンフォード大学医学部


東大・ハーバードがそれぞれの国で東の名門とすれば、京大・スタンフォードは西の名門です。

ということで、京大とスタンフォード大の女性PI割合を比べてみました。

京都大学医学部・医学研究科の女性PI割合は、約7%です。

100人以上いる京大医学部PIの中で、女性PIは※10人もいません。

※京都大学医学部で研究室や講座を主宰していると思われる教員の中から、女性の割合を算出しました。
※名前から男女を推測しましたが、どちらかはっきりわからない方は除外してあります。

いっぽう、スタンフォード大学医学部(Stanford University School of Medicine)の女性PI割合は基礎医学分野で34%、臨床医学分野で31%です。

このデータもスタンフォード大のホームページで公開されています。

この比較も、スタンフォード大学の圧勝です。





日本の女性研究者は要職につけない

出世には興味のない研究者も多いですが、大学で要職に就く人は研究の分野で名を挙げた人が多く、ある程度研究者としての成功を表していると言えます。

特に総長・学長は大学という大きな研究機関のリーダーシップを取っていく一番大事な役職です。

ところが、日本の名だたる研究大学に女性総長・学長はいません。

一方アメリカは、ここでも女性を重用する文化があります。

旧帝国大学とアイビーリーグの比較

日本とアメリカの有名研究大学におけるトップの性別を比べてみましょう。

日本にはレベルの高い研究大学がたくさんありますが、すべての分野において研究能力をもっているのは間違いなく旧帝国大学です。

旧帝国大学(旧帝大)は、明治時代に設置された伝統ある国立大学で、北から北海道大学・東北大学・東京大学・名古屋大学・京都大学・大阪大学・九州大学の7校あります。

現在、この7つの旧帝大のトップ(総長)は全員男性です。

そればかりか、旧帝大では創立からこれまでに1度として女性総長がいたことはありません。

アメリカにも世界的な研究大学がたくさんありますが、日本の旧帝大と似たような括りが、東海岸のアイビーリーグ8大学です。

アイビーリーグはほとんどが独立戦争前に設立された、伝統ある私立大学です。

北からダートマス大学・ハーバード大学・コーネル大学・ブラウン大学・イェール大学・コロンビア大学・プリンストン大学・ペンシルベニア大学と8校ありますが、2018年現在でコーネル大学・ブラウン大学・ペンシルベニア大学の3校の学長(President)は女性です。

ちなみにハーバード大学・イェール大学・プリンストン大学でも、かつて女性学長が就任したことがありました。

このようにアメリカではトップレベルの研究大学で女性がリーダーシップを取ることがあります。

いっぽう、日本の旧帝大では未だに女性がトップに立ったことはありません。

なぜアメリカのアカデミアは女性が多いのか?


アメリカの大学や研究機関で多くの女性が活躍できるのには理由があります。

もちろん優秀な女性が多いというのが一番ですが、実は大学や研究機関が積極的に努力して女性PIの割合を増やそうとしているんです。

PIだけではありません。

アメリカの大学・大学院では学生の性別も男女どちらかに偏らないように努力しています。

これはアメリカの大学がdiversityを重視しているためです。

Diversityはダイバーシティと発音し、日本語に訳すと多様性ですね。

性別の多様性、人種の多様性、国籍の多様性、出身大学の多様性。

アメリカの大学はメンバーが特定の集団に偏らないようにいろいろな努力をしているのです。

特にレベルの高い大学、有名な大学になればなるほど、「うちの大学はこんなにdiversityがある!」と自慢します。

このダイバーシティーを維持するための方法で有名なのが、アファーマティブ・アクションです。

ご存知の方も多いと思います。

アメリカの大学、特に難関といわれる有名大学はアファーマティブ・アクションによって人種別の合格枠が決まっています。

学生の構成人種を白人がこのくらい、黒人がこのくらい、アジア人がこのくらいにしようと最初から目標が決まっているのです。

そのため人種によって合格難度が違います。

大学側が入試の点数が低い人種の受験生に下駄をはかせて、最終的に目標の人種構成になるように調整しているんですね。

アファーマティブ・アクションが大学のダイバーシティーに大きな役割を果たしているのは事実ですが、逆差別ではないのか?という批判も常にあります。

つい最近も、ハーバード大学がアジア系学生に対して入学難度をあげているとして社会問題になりましたね。

アジア系だと多人種に比べてハーバード大学に入学するのが極端に難しいというのです。

アメリカのアファーマティブ・アクションで割を食うのは、優秀な学生の多いアジア系なのです。

このように、アメリカの大学は学生や教員のDiversityを非常に重視します。

人種だけでなく、性別、出身大学、出身国、とにかくバラエティーに富んだ人材を集めようとします。

東大医学部や京大医学部のように、もしアメリカの有名大学に女性PIが10%以下しかなかったら、その大学は世間から集中砲火を浴びて批判されるでしょう。

アメリカの大学には外国人も多い

最初に引用した内閣府男女共同参画局の資料によれば、ラトビア、リトアニア、ブルガリア、クロアチアなど、ヨーロッパの国々はアメリカよりもさらに女性研究者の割合が多くなっています。

でもやっぱり日本人女性にはアメリカで研究者になることをお勧めします

その理由は、アメリカの大学は女性も多いですが、外国人も多いからです。

アメリカの大学は、世界中から留学生、技術者、研究者を集めています。

なので、外国出身の女性でもPIになれるチャンスが十分にあります。

日本人女性に限って言えば、日本で頑張るよりもはるかに可能性が高いです。

アメリカで活躍している日本人女性PIはたくさんいますが、生命科学分野の有名な方では

ワシントン大学シアトル校のKeiko Torii教授

ミシガン大学のYukiko Yamashita教授

が日本出身です。



日本で学位を取ってから留学すればいいのではないのか?

アメリカで独立する気があるなら、早いうちから留学したほうが絶対に有利です。

遅くとも大学院、できれば学部のうちから留学してもいいかもしれません。

これは早く留学したほうが英語が上手くなるという側面もありますが、アメリカのアカデミアのシステムを早くから学べるという利点もあります。

研究の世界は英語で回っているので、研究者になりたいなら男でも女でも早いうちから英語圏に出ていって損はありません。

特に女性は、日本にいると実力が正しく評価されない恐れがあります。

日本のアカデミアにはとっとと見切りをつけて、アメリカでバリバリやっていきましょう。

女性だからという変なしがらみもなく、楽しく研究生活が出来ますよ!

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