英語圏への語学留学の話です。それ以外の言語のことはわかりません。
語学留学って、留学の中では割とポピュラーな選択肢ですよね。
でも個人的には語学留学って時間とお金の無駄じゃないのかなーと思うんですよ。
特に大学生以上の大人の語学留学ってほとんど何のメリットがあるかよくわかりません。
社会人で会社を辞めて語学留学する人なんて、狂気の沙汰としか思えません。
なぜ語学留学が時間とお金の無駄か?
ポイントを整理してみましょう。
語学留学が時間とお金の無駄である理由
現地で英語を学ぶメリットがない
語学留学の最大の問題点は、現地に行って英語を学ぶメリットがほとんどないということ。
語学留学の最大の目的は言うまでもなく英語を身につけることですが、ぶっちゃけると、語学留学で身に付く程度の英語力なら日本でも十分に独学可能です。
20年前だったら英語を勉強するには英語圏へ留学するのが一番効率が良かったかもしれません。
でもこれだけネットが発達した現在、英語を勉強するためにわざわざ留学しなくても、ネットを使ってしかもほとんど無料で英語力をアップすることが出来ます。
独学で英語学習に励んでいる人がブログ等で無料でたくさんノウハウを公開していますし、リスニングの音源だってそのへんにたくさん落ちています。
TEDの動画なんてスクリプトもあるし、みなさん超分かりやすく話すのでリスニングの教材として最適じゃないですか?
留学すると英語を話す機会が増えるという人もいるかもしれませんが、これもネット経由で解決可能。
Skypeを使えば世界中のチャット相手を探すことが出来ますし、英語を学びたい人のためのSkype用連絡先交換掲示板なんかもあります。
もっとしっかりと英会話を学びたければ、フィリピン人講師を使った格安オンライン英会話サービスを利用すれば料金は月に数千円で済みます。
オンライン英会話の「ネイティブキャンプ」なんか、月々6000円程度で24時間何度でもレッスンを受けられます。
1レッスン25分ですが、毎日2レッスン、地道にひたすら繰り返していれば、1年もたてば相当喋れるようになっているでしょう。
英語の勉強なんて、本人さえその気になればわざわざ英語圏に留学しなくたって日本に居ながらにしてかなりのことが出来るんです。
ときどき語学留学推進派の中に、「英語圏で生活すれば24時間英語のシャワーを浴びて英語力が伸びる」という謎理論を見かけることがあります。
でも聞いているだけで英語力がアップするなんて都合のいいことがあるはずもありません。
もしそんなことが可能なら、中学校・高校の英語なんてずっとCDを垂れ流しにしておけばいいわけです。
現地民とほぼ交流がないのに留学と言えるんだろうか?
語学留学で通うことになる語学学校って当然ながらその国に住んでいる現地の人たちは通いません。
私たちも日本語学校に通いませんよね?
それと同じで、英語圏に留学したって、クラスメイトは世界中の非英語圏からやってきた外国人ばかりです。
留学先の地元民と交流せずに、留学と言えるんでしょうか?
語学留学だってホストファミリーとか学校の先生と交流があるじゃないか、彼らは地元の住民だ!という意見もあるでしょう。
でも彼らにとってあなたはお客さんのひとりに過ぎません。
ホテルやレストランの従業員があなたにやさしくしてくれるのと同じです。
だったらわざわざ留学しなくたって、英語圏に1週間くらい旅行すれば十分じゃないでしょうか?
語学留学に比べてお金もかからないし、面倒なビザの手続きもいらないし。
留学エージェントのパンフレットなんかでは、語学学校での学生同士の交流をアピールしているものもあります。
確かに「世界中から集まった留学生と異文化交流」ができるのは素晴らしいことかもしれません。
でも外国人と触れ合うだけなら別に英語圏に留学しなくたって日本国内で十分可能じゃないですか?
たとえば浅草や京都など、外国からの観光客の多いところで道案内ボランティアでもやればいいですし、外国人がよく集まるバーなんかに行けば簡単に外国人と仲良くなれます。
大学生なら自分の大学の留学生センターに顔を出せば、世界中から来た留学生とタダで交流できますよ。
語学学校を卒業しても履歴書に書けない
賛否両論ありますが、現実問題として大学に通う大きなメリットの一つに、就職に有利になるということが挙げられます。
ところが、語学学校を卒業しても残念ながら学歴とみなされませんし、履歴書にも書けません。
語学学校の規定のカリキュラムを修了すれば卒業証書くらいはくれるかもしれませんが、残念ながらそれは何の効力もないのです。
語学留学の経験を履歴書の自己PR欄にかけるかもしれませんが、語学留学していない人と比べて就職で大きく有利になるなんてことはないでしょう。
それどころか、もし学校や職場を辞めてまで語学学校に通ったとなると、履歴書に空白期間が出来てしまうのです。
どうひいき目に見ても、語学留学がキャリアにプラスになるとは思えません。
語学留学はやめてこれをやれ!
留学するなら絶対に正規留学!
英語って結局何かをするためのツールだと思うんですよ。
ビジネス英語だって、母語が異なる人たちがビジネスを円滑に進める目的で使うわけだし。
それなのに単なるツールを勉強するためにわざわざ金と時間を費やして英語圏に行くなんてもったいない。
ハッキリ言ってそんなのは日本でほとんどお金をかけずに出来ます。
せっかく留学するんだったら、ツールである英語を使って現地でしか学べない何かを学ぶべきです。
たとえば英語で世界トップレベルの心理学を学ぶとか、英語で最新の経営学を学ぶとか。
現地の人たちと机を並べて一生懸命勉強して初めて、留学する価値があるってもんじゃないでしょうか?
これならその後のキャリアにもプラスになりますし、履歴書にも堂々と書けます。
英語力も語学学校とは比べ物にならないくらいアップするでしょう。
だから留学したい!という思いがあるなら、絶対に正規留学を目指すべきです。
正規留学はちょっと、という人はバックパッキングがおすすめ
とはいえ、正規留学はそれなりにお金もかかるし、留学前にある程度の英語力が必要です。
また期間も1年以上になることがほとんど。
そこで語学留学のように気軽に海外に行きたい、英語も身につけたいという人には、バックパック旅行がおすすめです。
ぶっちゃけ語学留学で得られるものは、バックパック旅行に出かければほとんど経験できます。
バックパッキングなら、バックパッカー同士の会話は英語になるし、異文化交流もできる。
そのうえ地元民との交流もあります。
まあバックパッキングも語学留学と同じように長期間になれば履歴書に空白期間が出来てしまうというデメリットはありますけど。
でも何も残らないクソみたいな語学学校に高いお金を払うくらいなら、そのお金で世界中飛び回ったほうがはるかに得るものが大きいでしょう。